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Bland New Tea☆Time♪

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Phantasy Star Online Destiny 本編14話pso-novel

「A.N.G.E.L.S計画」
 「くそっ…」
 ノノは、舌打ちしながらひたすら通路を駆け抜けていた。
通路を曲がろうとすると、防御用シャッターとシールドが張られ一定の方向にしか進めないようにされているのを
嫌という程、感じながら追跡者から逃げ続けていく…。
 (しかし、ヤツラは私を捕まえるつもりはない…?このルートは、どうあってもエリスに辿り着く…。)
 追跡者も、ただ追いつこうとするように発砲する仕草さえ一切みせないのが見て判る。
走りながら、襟元に着けられた通信素地の端末がしっかり起動してるのを確認する。
罠とわかっていても、逃げることも許されずただただ進むだけの事実に焦りだけが募っていくだけであった。
 (場所を特定する発信機はしっかり動いているし…もし捕まっても救援がくるはず…)
 思いに囚われながら走り続けていると、突如開かれた扉から溢れ出る光の眩しさに思わず目を閉じ
思わず立ち止まる。
 「フフッ…まってたわよ。」
 罠にかかった獲物に、笑みを浮かべながら語りかけるように声が、扉の向こうから聞こえてきた。
そう、ついに目的地エリス=シンフォニアの囚われた部屋に辿り着いたのであった。


惑星ラグオル…軍部WORKS第三軍事研究所・地下10階研究室…

 「な…」
 部屋の明るさにようやく慣れたノノの視界に映る光景に思わず、絶句するのであった。
 痛々しいまでに、様々な機械と全身にチューブが刺されたエリス=シンフォニアの姿…
その有様は、さながら磔刑代に張り付けにされた罪人の如く扱われデータを取られているようであった。
 作業に取り掛かっていた科学者達の一人が、ノノを一瞥しただけでシュヴァルツァーとオスト博士に
纏められた資料の束を手渡した。
 「全データおよび細胞サンプル取得の結果がでました。
 これは素晴らしいですね…。シンフォニアの体内から抽出したD細胞を、活性化させBLACK BIRD隊に
 注入すれば、飛躍的に能力が跳ね上がる計算です。」
 「ひっひひ…ご苦労ご苦労。しかし、シュヴァルツァー。 ヤツらに本当の話をしたのはまずかったのでは
 ないのかね? BLACK BIRD隊の反乱もありうるが…それもまた一興じゃがね…クヒッ」
 「フッ…D因子を取り込み全身をD細胞と化した被験体は、従来の生命体とは違う特性をもつのよ。
 絶望や恐怖、憎悪や嫉妬といった負の感情に支配される…。それが鍵なのよ…。
 例え、BLACK BIRD隊のような実験動物達が反乱しようがそれは貴重なデータ収集の一環でしかないのよ。」
 「ひっひひひ…楽しいな…クヒッ…ついに夢見たヒューマン、ニューマン、キャストをも超えた新人類創造の
 始まりじゃよ…クフッふひひヒひひ…ふひゃははっはははは!」
 (こいつら…狂ってやがる。)
  興奮のあまり高笑いを始めるオスト・ハイル博士に、ドン引きしながらもノノは懸命に研究所内部の映像を
隠しカメラで撮影し続けるのを見逃さず近づき、 あっ…とノノが叫びを上げる前に左手で粉砕するのであった。
その勢いのまま、繰り出された右拳がノノの腹を直撃し悶絶させるのであった。
 「やれやれ…隠しカメラに映像送信装置付き…危険な状況下でも仕事熱心ね。ノノ。」
 「ぐっ…」
 「さてと…あなたをここに呼んだのは、何故だと思う?」
 「………」
 倒れているノノの背中を踏みつけ、シュヴァルツァーは笑みを浮かべる。
 「ノノ…、お前には役目を担ってもらうのよ。軍部と私達が為そうとしている情報をもたせてね。」
 「なぜ!?」
 「フッ…」
 あえて何も応えず、シュヴァルツァーは右手を鉤爪のごとく曲げ周囲のォトンを集め始める。
禍々しいまでの黒と紫に彩られた苦痛に苦しむ骸骨を思わせる闇の炎を生み出すのであった。
 「…その答えは、お前が総督府に帰ればおのずと解るわ…。」
 闇のフォトンで形成された炎が、ノノの全身を包み込み絶え間ない激痛の悲鳴をあげる。
それと同時に、エリス=シンフォニアを計測していたあらゆる機器が異常なまでのフォトン濃度を感知し
状態異常を告げるけたたましいまでの警告音が鳴り響いた。
 WARNING!  WARNING!  WARNING!  WARNING!  WARNING!   WARNING!  WARNING!
 科学者達全員が、驚きながら機器の状態を確かめに走り出す。
ただ一人だけ、シュヴァルツァーが計算通りといった顔でシンフォニアを眺めていた。
 「フンッ…さあ、目覚めなさい、エリス=シンフォニア。」
 その言葉に呼応するかの如く、エリスの周囲の大気が歪み空気の流れが生み出されていく。
しだいにそよ風から、突風のごとく激しさを巻き起こしながら渦巻き周囲の計測器をガタガタと動かす程になる。
 「ま、まずいぞ…はやく計測器を止めろ!」
 科学者の一人の叫びと共に、フォトン濃度計測器のメーターが振り切れ暴走を引き起こし火を引き起こし始めた。
突風がさらに激しさを増し始めると、真空の断層を生み出す程の裂風が計測器を傷つけ爆発を引き起こした。
 「グルルル…ガアアアア!」
 獰猛な獣の如き唸り声が聞こえてくる先を、その場にいる全員が一点に見つめる。
エリスの口から漏れ出したかと注目する中、ドラゴンの如き咆哮と同時にエリスを拘束していたあらゆる器具と
計測器が四方八方に吹き飛ばされるのであった。
 あらゆる物を粉砕し、破壊するフォトンの激流を纏いながらエリスの瞳が開かれていく。
その瞳は、以前の幼さと純真さを残した碧眼ではなく、血に濡れたかの如く真紅に染まり炎を宿していた。
 「な…なにあれ…あの姿は、なに…?」
 ノノの全身を覆うのは、生命の危機を感じる根源的な恐怖。
生物がもつ生存本能から、身体の筋肉を硬直させ身を守るという本能が、理性を凌駕し動く事さえ出来ずにいた。
 エリスの放つフォトンの激流は壊れた計器類から吹き出る炎を吸い上げ、紅蓮の炎の中心に立悪魔を想像
させるのであった。
 「驚いた?これが、A.N.G.E.L.S計画そのものよ。」
 「…天使を名を関した悪魔じゃない…」
 「ククッ…まだ、完全な完成ではないのよ。よく見ていなさい。キリーク!」
 爆発を繰り返す研究室の中を消火しようと走り回る科学者を尻目に、研究室の壁によりかかりながら
事のなりゆきを見守っていたキリークがノソリと動きだした。
 「フッ…ようやく俺の出番か…クククッ」
 ソウルイーターを構えるキリークに反応するように、エリスの瞳が目標を定めると同時にエリスの姿が消える。
否、上空から襲い掛かる獣の如く飛び掛ったのだ!
 「我を忘れた獣では勝てんぞ。ディープインパクト(突き刺さる衝撃)!!」
 キリークの一閃が、エリスの身体を両断するかに見えた瞬間激しい金属音が鳴り響きソウルイーターが
弾かれる。
 弾かれるソウルイーターの持ち手を逆に変え、柄によるカウントレスペネトネイト(無数貫通)の閃光突撃
をことごとくたたき落とす金属音を上げながら、近づくエリスの強力な一撃を避けざま放たれたファントムペイン
(幻影の苦痛)を右腕で弾き返すのであった。
 キリークの攻撃を弾いていた金属音の正体が、その場にいた全員の目に明らかになる。
両腕に黒光りする剣状の突起物のある硬質化された鱗が形成され弾いていたのだ。
 「クククッ…面白いな。以前までの俺の劣化コピー共では負けるわけだ…。」
 そう呟くキリークの表情は、新しい玩具を与えられた子供の様に実に楽しげであった。
構えを改め、獰猛な笑みを浮かべるとキリークを取り巻く空気が急激に一変していく。。
周囲の空間をも、歪める程の瘴気と狂気を迸らせる闇のフォトンエネルギーが研究室を充満させ
その瘴気にあてられた精神の弱い科学者の一人が、半狂乱になり精神に異常をきたすと伝染するかの如く
他の科学者達も精神が狂い、暴れる者。泣き出す者。精神崩壊し笑い出すもの。自殺する者。
異常な事態を引き起こしていった。
 「クク…久々に本気を出せそうだな。いくぞ!」
 闇の瘴気を全身から噴出しながら、今までの数倍はあろうかという圧倒的な速さで繰り出される一撃が
エリスを右袈裟懸けに両断されるとほぼ同時に、エリスの獣の様に裂けた口から特大の熱線が放たれた!


今から10分前…軍部WORKS第三軍事研究所・入口手前の丘…

 「そろそろ来る頃だな…」
 イリアと共に来たのはノエル・レミ・マリア。
ココットの操る警察車両を強奪する様に乗り込んだランツェ・リライズが追いついてきた。
 「待て待てー!」
 「海の藻屑のせいでこんな所まで…」
 意気揚々とランツェとリライズとは対照的に、ココットが巻き込まれた事に頭を抱え込みながら
車両から出てきたのだった。
 イリアが、総督府名義で行動している事を説明し理解しだすと3人が協力を申し出てきた。
 (ねぇ…レミ。警察って軍部の下部組織なんだし、情報筒抜けになるんじゃない?)
 (うむ…たしかに危険だな…。)
 ノエルとレミが、ひそひそと相談をしだしていると同時に響く研究所からの激しい爆発音。
激しい鳴動と共に、熱線が放射されるのが目に見えた。
 「…潜入が失敗したか?」
 「戦闘準備と、転送装置の設置は完了したよ☆」
 マリアの合図と共に、全員が行動を開始しだした。


軍部WORKS第三軍事研究所・地下10階…

 激しい爆発と、衝撃に視界が眩む中をエリスの肉体は、急速に切断面を癒着させ回復していく。
エリスの咆哮と共に、指向性をもったフォトンの突風が周囲の残骸を巻き上がらせキリークに向かって飛んでいく。
 「ガアアアアア!!」
 「くくくっ!」
 二匹の猛獣が戦う様を、さながら研究者が実験結果を見るような目つきで眺めているシュヴァルツァーが、
こちらに意識を向けていないのを感知したノノは、ゆっくりとその場を離れる様としたが…
 「やれやれ、まったくちょっと隙を作って見せれば、すぐこれだ…。」
 やれやれといった表情で、ノノを右腕で捕まえるシュヴァルツァー。
舌打ちをするノノが、左腕に仕組まれたナノトランサーから爆弾を取り出し着火するよりも早く、シュヴァルツァー
の右腕から放たれる闇のエネルギーが、ノノの全身を雷で打たれたかのような衝撃が駆け巡った。
全身のありとあらゆる穴という穴から黒い光となって溢れでる力の前に、ノノの身体は痙攣を繰り返すしかなかった。
 「あばばば…」
 ガクッ…と膝から崩れ落ちるノノに反応する様に、突如視線をシュヴァルツァーに向け突進を繰り出す。
背後から切り裂こうとするキリークの一撃を受け、一瞬動きを止めるエリスの肩甲骨が盛り上がりさらなる変貌を
遂げ始める…黒く強固な鱗を纏った翼を生やし、羽ばたくと瞬時にしてキリークの側面に移動して見せたのである。
その圧倒的移動速度に反応する暇を与えず、エリスの繰り出す右拳の一撃でキリークを壁に叩きつけた!
 「グルルルル…」
 勢いそのままに、ノノの前面に立ちシュヴァルツァーに威嚇のうなり声を上げるエリスに、ほぉ…といった表情を
浮かべ、口元に笑みを浮かべるシュヴァルツァー。
 「意識が戻ってきたのかしら?…それとも、未だに意識混濁しているのか…」
 ふむ…と呟くと同時に、ノノに向けて闇のエネルギーを凝縮した紫色の光弾を繰り出した。
翼を羽ばたかせ光弾を弾き飛ばすと同時に、間合いを一瞬で詰め拳を繰り出すエリスの一撃にカウンター一閃。
その一撃の凄まじさを物語る様に、叩きつけられたエリス周辺のタイルが激しく吹き飛ばされ、衝撃の凄まじさが
大地を震わせ。地震を引き起こす程であった。
 「フン…まだまだA.N.G.E.L.S計画本来の性能を発揮できていないわね。
 エリス=シンフォニア…弱い、弱すぎるわ。そんな調子では。大切なもの一つ守れやしない…。」
 嘲るように見下した瞳で、傷を修復しながら本来のニューマンの姿に戻っていくエリスの頭を踏みにじる。
消火や、まだ無事そうな機材を運ぶ作業を忘れ有様を見ていたいた科学者達に、シュヴァツァーがその瞳を向ける。
 「何をしている。早く作業を再開しなさい。」
 ビクッと反応する科学者達だったが、さらに引き起こされる異変に全員が動きを止め一点を見つめる。
 ドクン…ドクン…ドクン…
 空間を歪めるほどのフォトンが、一点に集中して集められていき心臓の鼓動のような音を奏で始めたのだ。
エリスの瞳が、カッと見開かれると同時にフォトンの無音の爆発が引き起こされた。


軍部WORKS第三軍事研究所・入口…

 「ねぇ、この地震おかしくない?」
 「ああ、そうだな…」
 「フォトン濃度計が、この地下に一点に集中して引き起こされてるね(' '」
 マリアの問いかけに、レミとノエルが応える。
 再び大地を揺るがす激震が、研究所地下で行われている事に関係しているのは確実性が増してきたため
全員に緊張の色がにじむ。
侵入を開始しようとした研究所入口より、数多くの科学者が蜘蛛の子を散らす様に大慌てで出てきたのである。
 「このまま、見守っていてもしかたない。侵入作戦を開始しよう。」


軍部WORKS第三軍事研究所・地下10階…

 爆発の凄まじさに、砂塵が完全に視界が遮られる状態の中動く物体が三つ。
気絶しているノノを抱えあげ、青空がはっきりと見える天井に開いた穴に向かって脱出を図るエリス。
その後ろ姿を気配だけで察知し、追撃を図るシュヴァルツァーとキリークの姿だ。
 「俺を置いて、逃げるなど出来ると思うなエリス!」
 二人の放つディープ・インパクト(突き刺さる衝撃)が、エリスの身体に到達するよりも早く再び漆黒の鱗に包まれた
羽が瞬時に生える勢いを利用して、刃を跳ね上げさせた。
 羽を羽ばたかせ、体勢を崩した二人に渾身の力を込めた蹴りを放つ。
その一撃は凄まじく、吹き飛ばされた2人がぶつかった壁が崩壊する程であった。
 「なっ…!?」
 地上に向かって逃亡しようとするエリス達の視界の先に、崩れた9階の壁面の内部の様子に一瞬動きを止めてしまう。
それは、調整槽と見られる大型のカプセルの満たされた少女の群れ。
数多くのパイプに繋がれたその人達は、同じ姿、形をしていた…。


軍部WORKS第三軍事研究所・地下9階…生体兵器培養施設

 「ククッ…どう?すごいでしょ。これが、A.N.G.E.L.S計画の副産物…生体兵器よ。
 紹介するわ…被験体ナンバーを冠するソロルシリーズよ。」
 シュヴァルツァーの含み笑いが、エリス達に向けられる。
スッ…と、シュヴァルツァーの指が上空に高く掲げられると同時に、指がパチンと鳴らされると調整槽に満たされていた
液体がゴポゴポという音と共に排出されると、中から全てのソロルと名付けられた少女がゆっくりと出てくる。
しかし、出てくる時はこけたり周りをキョロキョロと見回したりと生まれたての雛鳥を思わせる少女達である。
 「さあ、お前達…狙いは、あの二人よ!」
 シュヴァルツァーの指が、ゆっくりとエリス達に向けられるとソロル達の視点が一斉に向かう。
同じ顔をした沢山のヒトに視線を一点に向けられるというのは、心の不安感を冗長させるものであるのか。
 (エリス…逃げないと!)
 ノノの声に、我に返ったエリスは大気を打ち付けるように大きく羽ばたき、地上を目指す。
動きに合わせる様に、ソロルの髪がザワリ…と動き黒いキャストのような鎧と、漆黒の天使を彷彿させるような羽が
形成され一斉に、エリスに殺到するかと思われた瞬間…!
 研究所全体を揺るがすほどの大爆発が突然、巻き起こった!
ソロル達が爆発に驚き、爆発に見入った瞬間を逃さず地上に向かって羽ばたいてくエリス。


同時刻…軍部WORKS第三軍事研究所・中央管理室…

 「よし、各員指定配置に設置した爆弾の起動成功だな。」
イリアの指示の元、侵入に成功したレミ、ノエル、マリア達がそれぞれの地点に爆弾を設置していたのだ。
 「こちら、地下6階のマリア。エリスのシャトを回収したよ〜」
 「こちら、地下7階のノエル。エリスさんの武器の回収を完了したよ^^」
 「こちら、地下8階のレミ。エリスの銀時計を回収。」
 「了解!全員ただちに合流し、エリス、ノノの回収後、即座に撤退する!」
 (しかし…、なぜ、全てを別々の階層で研究されてたんだ…?)
 疑問を抱えながらも全員同時に、即座に動きはじめるのであった。


軍部WORKS第三軍事研究所・地下1階…

 「ゥ…!?」
 地上まで、あと5mといった所で突如エリスの身体が変調をきたし地下1階の廊下に降り立ち倒れこむ。
 「どうした!?エリス!」
 「あ…うぐぐぐ…うああああ!」
 全身に巻き起こる激痛に耐えられない様に、エリスがのたうち回る。
突如エリスの背中が爆ぜ、無数の羽が生えたかと思えば棘のような鱗が全身を覆う。
ボコボコと、お湯が沸騰するかの如くエリスの全身が絶え間ない変身を繰り返すのであった。
 「これは…暴走!?」
 「フフッ…そうよ。」
 予想していたといった表情で、フワリと背後に立つシュヴァルツァー、キリーク、ソロル達。
ノノが特製の「まりも爆弾」を手に持ち、エリスを守る様に立つ。
 「急激な肉体の変化についていけず、肉体が悲鳴をあげているのよ。
 この暴走を止める方法はただ2つ。何だか解る?」
 「………」
 「エリスの所持していた、銀時計戦乙女の加護(ヴァルキリエ・ルーベ)とシャトよ。」
 「な…に!?」
 エリスとノノが驚き、シュヴァルツァーを見つめる。
 「ほら、見なさい。あなた達の今欲しがっている物が今に届くわ。フフフッ…」
 悪戯めいた微笑を浮かべながら、シュヴァルツァーの指指す方向に、イリア、マリア、ノエル、レミの姿が現れる。
 「え!?」
 「さあ、装備を整えてかかって来なさい…実験の第二幕よ。」
 あえて攻撃のチャンスをわざわざ見逃すというよりは、実験の観察をしているかの様な興味深い目で
その様子を眺めていたのだった。
 苦しみ悶えているエリスに銀時計とシャトを装備させると、一瞬にしてエリスの姿が元に戻っていく。
それと同時に、エリスの血色も肌も全てが生き生きとしたものに変わっていくのであった。
 「ありがとう、皆!たすかったよぉー!」
 エリスが、ペコリと頭を下げ皆に感謝の言葉をかけながら、落ち着き立ち上がる。
それゆっくりを待ちながら、シュヴァルツァーは口元だけに笑みを浮かべたままエリス達を見つめる。
 「さてと…準備できたか?」
 「なぜ、わざわざ待つ必要があるのよ…」
 「ハッ!そんなに知りたきゃ…自分で調べなさい。」
 それを合図に、ソロルシリーズが一斉にエリス達に向かって襲い掛かる!


数十分後…軍部WORKS第三軍事研究所・入口…

 ソロルシリーズとの戦闘を繰り返しながら、全員が感じている異常な事態に困惑を隠しきれないでいた。
 「ノエル気づいているか?」
 「レミもやっぱり…」
 「きゃ〜!?」
 余裕を持って戦っていたマリアとノノが、吹き飛ばされて転がるのをイリアが受け止めながらギリッと唇を噛む。
気づけば、全員が激しく傷ついていたのであった。
 「ちぃ!?」
ズサァァァと、ソロルの力に押される形で吹き飛ばされたエリスが空中で反転着地する。
 「倒すほど、他のソロルシリーズが強くなっている…!?」
 「フフフッ…ご名答。エリス、あなたと同じA.N.G.E.L.S計画の被験体なのよ…つまり、戦えば戦うほど強くより強く
 急速に成長していくのよ。クククッ…ヒューマン、ニューマン、キャストをも超えた化物じみた生命体…すごいでしょ?」
 シュヴァルツァーの答えに睨み返すエリスと、そのエリスを見つめるイリア達。
 「………」
 「フフッ…エリス、お前の父と母はなんでそんな銀時計に危険なものを入れといたのかしらね?」
 「………」
困惑した表情を浮かべるエリスに、フッと鼻で笑った後シュヴァルツァーは指を高らかに鳴らす。
 「フン…やはり、何も聞かされていないのね。…いいわ、ソロルシリーズたっぷり遊んでもらいなさい!」
 それを合図に一斉に襲い掛かるソロルシリーズ!
チィ点と舌打してドラゴンスレイヤーを縦横無尽に振り、ソロルシリーズを切り払いながら血風を纏いながら風がエリスを
中心に集まっていく。
 「シンフォニア流剣術中段、桜舞(オウブ)!!」
 天井のタイルはおろか岩盤さえも崩壊させるほどの烈風が、エリスを中心に巻き起こると崩落が引き起こされ
土砂や岩が一気に土砂と化し、辺りを埋め尽くした。
 「あれ?エリスさん…生き埋めになったんじゃ…(’’;」
 「おいィ?」
 「エリ〜?大丈夫〜?」
 ノエル、レミ、マリアの呼び声に応えるように、土砂の一部が盛り上がりエリスが這い出てきたのだった。
ペッペッと口の中にはいった砂利を吐き出しながら、エリス達は急ぎ足で入口へと向かう。
 (おかしい…足止めのための兵士すら見かけないとは…)
 「気づいたか?エリス…」
 「兵が一人も見かけないね…」
あれほどの爆発と騒ぎを引き起こしているのに、警備兵などの姿が一切ない状態に怪しみながらも駆け抜ける。
 (あの人数で十分引き止めれる自信の表れか…ソロルシリーズの実験のためか…あえて逃がすためか…
 いや…その3つ全てか…?)
 思考の渦の中で、あらゆる可能性を模索している中マリアの声に現実に引き戻された。
 「見えたよ!入口!!」


数分後…軍部WORKS第三軍事研究所・入口内部…

 「フッ…どうやら、ちゃんと脱出してくれたようね。」
 シュヴァルツァーの左腕に浮かび上がる黒い球体の内側にエリス達が無事脱出に成功した事を映し出していた。
見届けると、ギュと左腕を握り締めると球体が消滅するのであった。
 「このまま逃がしてよかったのか?…俺は戦いを楽しみたかったのだがな。」
 「ええ、A.N.G.E.L.S計画を完成させてもらうための囮よ。フフッ…それにより強くなったエリス達と戦う方がもっと
 楽しいでしょ?」
 「その通りだな…クククッ」
 欲求不満な態度なキリークを、シュヴァルツァーがなだめるように言うと右腕に黒炎が立ち上る。
黒炎は、見る見る巨大な鷲の姿をした怪鳥へと変化していく。
 「全てを喰らいつくせ…フレースヴェルグ(死者を飲み込むもの)!!」
羽を羽ばたかせ、土砂もろとも生き埋めになったソロルシリーズまとめて喰らい蒸発させてしまっていく。
 「さて…ここは撤収しましょう。今頃おねんねしているBLACK BIRD隊を起こしなさい。
 例の場所に移動後、ソロルシリーズもまとめてA.N.G.E.L.S計画の被験体として働いてもらいましょ…ククッ」
 「機密データなど、あの侵入してきた他のヤツラに取れているだろうが大丈夫なのか?」
 「ええ、全て予定通りよ。A.N.G.E.L.S計画完成のためのデータ提供ってところね。
 さあ、時間が惜しいわ、急ぎましょう…この世界を変転させる第二ステージの始まりはもうすぐよ!」
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