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Bland New Tea☆Time♪

Bland New Tea☆Time♪

このページは、管理人が書いたPSO小説となります。
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なお小説の内容は、ゲームの攻略等を示す物ではありません。
小説はオリジナル要素を、多分に含みます。ご了承の上お読みください。
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なお小説内に登場する企業・組織・団体は架空のもので、実在する企業・組織・団体とは無関係です。

Phantasy Star Online Destiny 本編17話pso-novel

「終焉の始まり」
 人々が手を取り合い軍部を止めるため、ついに立ち上がる事を決めた。
少々の混乱や諍いが起きたりしたが、今までに見たことがないほどに極めて迅速に動いていく。
 ハンターズ、軍人、民間人、全員が一つの目標に向かって突き進んでいくその姿こそが、
新たな時代の幕開けを明るく照らし出す希望の光であるかの様に思えてならない。


時間は遡り2日前…総督室…

 総督、エリス、K's、ミミ、かのそ、runa、モンテスキュー博士…主要なメンバーが集められ、極秘会議が
行われていた。
 「うふふっ…エリス君、K's君、ミミ君体調はどうかね?」
 「「「正直…かなり辛いッス…。」」」
 3兄妹全員そろって同じ言葉が、漏れた。
A.N.G.E.L.S計画の後遺症と言っていいのか、全員揃ってマグとの融合が解除されエリスの天使の羽は、
シャトに戻っており、急激な肉体変化の代償として全身が激しい筋肉痛に襲われていたのである。
非常にゆっくりとした緩慢な動作で、モンテスキュー博士の顔を見た。
うんうん…と一人で納得しながら、モンテスキュー博士は全員が見えるように立体型モニターを表示させ
見覚えのある光景を写す。
 「これは…森、坑道…私達がいったとこですよね?この下のは?」
 「うふふっ…そう、上2つの領域は我々のすでに調査済みの領域さ。残りはなんだと思うかね?」
まるで先生の様に、k'sに顔を向ける。
 「3つ目の領域…人工物のようだな…たしか、文明はこの星には無かったといってなかったか?」
 「そうだね。恐らく、ここが軍部の本拠地と思われる坑道だよ。」
 「しつもーん!これ、どうやって作ったんだろ?」
 「いい質問をするね、ミミ君。エリス君が、かつてドラゴンと戦闘したセントラルドームは覚えてるかね?」
頷きながら、エリスが答える。
 「ええ、もちろん。銀時計の効果で、武器が変化した大事な場所だから覚えてるよ。」
 「うふふっ…そうだったね。実はこのセントラルドームは、パイオニア1を解体して現地で組み立てた物
 なんだけど、当初の予定より明らかに小さく作られているんだ。」
 「つまり…坑道の構造物は、すべてパイオニア1のものってこと?」
 「ふふっ…正解だよ。その他の軍部の小さな拠点基地から坑道内部の地図もすでに解っている。
 君達ハンターズ全員一丸となって、軍部を止めてもらうための準備として君達を読んだんだよ。」
 「…なぜ、そこまで解っているなら軍部の宣戦布告する前に止めなかったんです?」
エリス達の視線が、一斉に総督に注がれる。
 「…その事なのだが、坑道の地図やその他詳細なデータは全てキリークが残していったものだ。」
 「ええ…。あいつが消える前に、ディスクを投げ渡された物だからね。」
 「しっかしカノ。あいつなんで、敵に塩を送るような真似したんだろね?」
 「さあね?」
かのそとrunaが、不思議そうな顔で総督で見つめる。
 「…これが敵の罠である可能性が大。ただキリークが戦争を止めて欲しいから…とはさすがに考えられんが
 我々に残された時間はない。早急に軍部を鎮圧するために、最大戦力で坑道へ突入してもらう。
 そのために君達を呼んだのだ。」
 「なるほど…。了解しました!」


総督府第二演習場…
 
 かつて第三次A.R.T(アンドロイド救出チーム)選抜により選ばれた120名を超える300名にも及ぶ
ハンターズが集合していた。
 LV50以上の中堅ハンター以外にも、H.G.S(Hnters.Guild.School)ハンターズ養成学校の教員ら
も集められた言わば、ハンターズのドリームチームといった面々が集められていたのだった。
 「ひゃぁ〜!有名な高LVハンターズも結構いるねぇ。」
エリスが驚き、周囲をキョロキョロと見回していると声をかける者が数名いた。
 「おっエリスじゃないか・w・」
 「エリさんもよべれたんですね!」
 「エリ。おそい〜☆」
 「おおっ!レミにのえちゃんにマリアちゃん♪」
 2人に駆け寄ると、その背後には見慣れたメンバーも待っていた。
H.G.Sの同期メンバーであるkumi、miki、Seris、RAIKA、Wink"達が集まっていたのだ。
  「エリス、待ってたぞ。」
 「なんか皆、久々の登場だねーw」
 「出番がないのかと…おもってたさ。」
 「あははw」
 久々の再会に、和気あいあいと話をしているとポンッとエリスの頭が叩かれる。
エリスが振り向くとそこには、かつての恩師達。
 「皆集まってるようね。」
 「元気そうで何よりです(微笑」
 頭をそのまま撫で回すのは、H.G.Sのテクニック担当のSarah
その後ろで、口に手を当て微笑しているのは校長のDollであった。
さらに背後には教師の銃撃担当のE EK3とYui hiromi戦闘担当のHAYAMI"blue"格闘技担当のUooB
図書館館長のRenju、受付上のminoも名だたる教員全員が集まる。
H.G.Sの生徒としてNozomi-dpt'ら優秀な生徒数十人が参加していた。
 総督府メンバーからは、いつものメンバーも顔をそろえていた。
 そうこうしているうちに、それぞれが噂話や世間話でザワザワとしてくるが総督が現れた瞬間
全員が喋るのを一斉にやめ視線を一心に、総督に向けた。


 コリン・タイレル総督が、全員の視線が自分を向いているのを確認するように見回した後に咳払いをし
真剣な表情で演説を始めるのであった。
 「ハンターズ、総督府についてきてくれる軍部、皆よく集まってくれた。
 そして非戦闘員でいう民間人の人々もまた、手を取り合い手伝ってくれている。
 皆は、今日パイオニア2住人は…<10ヶ国連合>の皆は分裂しているべきではないと声を一つにしてくれた。
 全ての人々が手を取り合い、よりよい未来を考え共に進んでいく道を選んでくれた事に感謝する。
  あなたが、平和な未来を掴むために共に歩む道を選んでくれたように…
 わたしも、私達も、全ての人々が手を取り合い、希望に向かって進める時代になったのだ。
 皆はいつか今日、この日、この場所で、歴史がかわったことを思い出すだろう。
  どうか皆の手で、軍部の暴走をやめさせ、未来への希望の架け橋となる道を作って欲しい。
 それは、軍事国家<パルマ>の侵略行為をやめさせる礎となるだろう。
  あなたが、手を取り合う道を選んだように彼らも人である。
 彼らのいう管理された世界では、決して人々は希望を持つことも、幸せにもなれない。
 私達は、かならず分かり合えるはずだ。
  希望とは、パイオニア2の礎である。
 それはよりよい未来を作れるという確信であり、総督府と軍部に分裂したこのパイオニア2を、
 そして世界をより正しい方向に導けるという信念なのだ!
 希望は、私達が掴むのだ! 未来のため、皆よ立ち上がれ!」
 演説を終えたコリン・タイレル総督に、全員が拍手喝さいを送り演習場全体が揺れるかのようだ。
しばらく「オオオオオオ!」という喝采が鳴り止まなかったが、総督が静まれという様に手を振ると
皆は、ピタリと止まる。
 「静かに!これから作戦のブリーフィングを行う。 各自資料を元に、説明を始める。
 勿論判っていると思うが、この作戦に失敗は許されない!迅速かつ的確に動いてくれたまえ。」
 巨大モニターに軍部の基地と見られる場所が80箇所も表示された。
 「ちょ…多すぎない?」
 エリスが驚き、モニターに注目する。
 「300名全員、4人一組の一班としてミサイル及び各基地の無力化が最優先任務とする。
 そのさい抵抗する者達は、全て拘束することを通達する。
 それでは各々呼ばれた者は、各班に別れ細かい指示は班ごとに執り行う。」
 「まず第1班…」
それぞれが呼ばれ、各自分かれ細かい指示も終わると総督が最後の指示を行った。
 「それでは、作戦決行は明朝05:00(マルゴーマルマル)に行う!皆、成功を祈る!」
 再び怒号のような喝采をあげ、全員がいきり立つ。
そして、未来を決するべき明朝を迎えるのであった。


洞窟エリア3F最深部…

 ざああああああ…
地下水脈が、まるで濁流のように激しく流れる中をエリスはボードの上に載りながらじっと先を見つめる。
 (この先に…何があるのだろう。
 父さん、母さんへも繋がるヒントがこの先に…。それとも、もう死んで…いや、そんなはずはない…。
 ううん…今は、目の前の事に集中しよう…。)
 焦燥…希望…絶望…全ての感情が一瞬で沸き起こりかけるが、視線を見えぬ闇を突き刺すかのように
まっすぐ前を見つめていた。
 (ほう…。覚悟は出来てきた様だな。)
 かのそが、感心しながらもエリスの頭をなでてやり、そっと呟く。
 「あまり気持ちを焦らすな。お前には、私達がついている。全てうまくいくはずだよ。」
 「はい。」
 エリスの瞳には、決意の炎が宿るのを見てとった。
そして、ここが最後の到着地点なのであろう止まり場についた瞬間、全員の表情が引き締まる。
今までの止まり場とは違い厳重に監視された明らかに違う止まり場であったからだ。


 ブォォォォン…
止まり場に到着すると、周囲の電灯が一挙に明るくなりモニターと銃口などがエリス達に向けられた。
 『認証ID…生体フォトン…自動認証…無登録…。
 侵入者…排除プログラム起動。坑道各エリアに、警報を発令。』
 そして、無警告のまま、一斉に銃声が鳴り響いた。
  「…っ!」
  かのその放つ『爆砕』で、一瞬で銃口が溶け弾が撃てなくなった瞬間を狙ってエリス達が一瞬で
監視システムを、破壊する事に成功する。
 「このまま、正面突破します!…かのそ流…上段の技『爆砕』!」
ズドン!という音と共に、頑丈な扉が吹き飛ばされる。
 『…緊急事態発生!緊急事態発生!…防衛システムLV1完全システムダウン…
 防衛障壁を展開できません…ピー…。』
鳴り止まない警告音を無視し、エリス、K's、MIMI、カノソ、runa、マリア、ゼフィール、RURU
Raiden、ノエル、レミ=デュナミスの総勢11名の最大戦力であるメンバーが一斉に地下へ繋がる階段を
駆け下りる!


坑道エリア1…

 「こちら第1・2・3班…隊長かのそ、洞窟地下エリア奥深くにさらなる地下への入口を確認。
 収集した情報データを転送する。そちらでの確認を頼みます。」
 ハンターズ全員が左腕に装着されているガントレットから、BEEシステムに載せて情報を転送する。
 「ザザッ…こちら総督府…ザアアアアアア。」
 突然のノイズと共に、無数の銃弾が襲いかかった。
 ガガガガ…
 踏み入れた瞬間に、乱れ飛ぶ数多の銃弾の前にエリスは飛びのいて手短な壁に隠れた。
各種武器を多数携帯したキャストの群れが、目を光らせ侵入者の到着を待ち望んでいたのだ。
 「打ち方やめッ!」
 朗々と響く声と共に、銃弾の嵐によって粉々に砕けちった壁が粉塵と化しモクモクと辺りに立ち込める。
それとほぼ同時に、粉塵の中から煌く銀光と共に衝撃波が繰り出された。
 「カノソ流剣術…初段の太刀…砕(さい)!」
 ゴガガガッガガガ!
という破砕音と共に、エリスの放った衝撃波がタイルごと前方の敵をまとめて粉砕していく。
 だが、その衝撃波を切り裂き不敵に哂う影が9つ…。
不吉なカラスを思わせる漆黒の制服を翼のように広げ立つは、BLACK BIRD隊の姿であった。
 「にゃはははは〜!ここから先はいかせないのにゃ!」
 「いいねぇ!これから楽しもうぜ?…そうは思わんか、DIESEL?」
 「そうだな…ROCKY」
 「よくここまできましたね。赤飯をおごってあげましょう…」
 「さっさと終わらせて寝たいわ…」
 「やる気を出せ…サクラ。」
 「へいへい。わかったわかったよ。空」
 「…お前達喋っていないで、相手の方を見ろ。」
 BLACKBIRD隊の大佐・ランディース=ハルマー、中佐・白銀のマリス 、少佐・空、大尉・サクラ
軍曹の赤い炊飯のライアス 伍長のROCKYとDIESEL
被検体1096ソロルと、キリークのクローンである黒いボディをしたヘルハウンドの残り2名。
合計9人と軍部の兵隊総勢300名がエリス達の前に立ちふさがる。
 「豪勢なお出迎えだね?」
 「生きるか…死ぬか…楽しいデスパーティーを楽しんでもらおうか!」
ランディース=ハルマーが、腕を高くあげるのを合図に軍部のキャストが一斉に銃口を向ける。
 「9人で各個撃破、残り2名は軍部キャストを蹴散らしつつ坑道中枢部を叩く、…いくぞ!」
 「了解!」
かのその叫びと同時に、エリス達全員が一斉に動く!
 「FIRE!」
 ランディース=ハルマーの腕が下ろされると同時に、無数の銃声が鳴り響く!
全員が一斉に剣を振るいながら、前に進むながら次第にカスリ傷が多くなっていく。
そして…目の前に広がる巨大な雷球に、危険を感じながらも避けることも出来ない…。
 「いくよ…魔弾の射手!」
 サクラが放つその瞬間レミの『しゃがめ!』の叫びに一斉に反応すると同時に閃光が走る!
ドォォォォン!
という激しい衝撃波と共に、ガガガガガッと耳障りな破砕音が破砕音がエリス達の周りに鳴り響く。
 「見よう見まねでやってみたが以外とできるもんだな。」
 レミがやってみせた事…それは、エリス=シュヴァルツァーとキリークがよく使う技の1つ
真紅なる絶望(クリムゾン・デスフィアー)であった。
だが、使った反動でレミが膝をつき肩で息をし始める。
 (…さすがに消耗がでかいか。)
 ざわっ…と軍部のキャスト達に動揺が走り、射撃が止まった瞬間を狙いエリス達とBLACKBIRD隊が同時に
動き始める。
 一番真っ先に集団に突入するのは、『神躯』を使い最高加速に達したK's
数十のキャストを一瞬で倒し、次の集団に向かおうとした瞬間止めに入る白銀の一閃。
ギィィン…という金属同士が激突する火花を散らし、両者が相対するのは同じ高速の動きをする白銀のマリス。
 「これ以上は好きにさせないにゃ!」
 「…それは、こっちのセリフだ。」
 K'sの裂帛の気合を発すると同時に、呼応するように、エリスとミミの銀時計が輝き始める。
3つの銀時計が発する光を、エリス一行が浴びると再び変化が起こった。
 エリス、K's、ミミはA.N.G.E.L.Sモードに移行していたし、他のメンバーにも武器の変化があったのである。
 マリアの武器は、聖なる星の輝きを秘めし杖「トゥインクルスター」に…
 ノエルの武器は、全てを焼き尽くす紅蓮の炎を秘めし双剣 「アスカ」に…
 その他のメンバーの武器には、エリスの封印ノダチの発する魔を封じる光が纏わったのであった。
 「エリス!ミミ!お前達は、先にいけ!」
 「う…うん!兄ちゃん達も気をつけて!」
 下に通じる通路の前に群がる軍人キャスト達を一撃の元に蹴散らしながら、駆け抜けていくエリスとミミ。
それをまったく阻止する素振りさえ見せず、BLACK BIRD隊のメンバーは片目で見送るのである。
むしろ、予定通りであるといった表情で、眼前のかのそ達と相対する。
 「…K's本来なら、お前も下に降りてもらうべきだが…仲間を傷つけた報いをここで受けてもらう。」
 「…何を考えているのか知らんが、主力メンバーであるお前達を拘束すれば軍部は終わりだ。」
 「フッ…出来るものならやってみろ!」


坑道エリア・最深部…

 ズウゥゥン…!激しい激突音が上の階層で聞こえる。
衝撃が起こるたびに、ギシギシ…パラパラ…と、天井の細かい破片が舞い落ちてくるのであった。
 「フフッ…上はだいぶ賑やかな様だけど、あなたは参加せずに何故ここにいるのかしら?キリーク…」
 「フン…解っているくせに、敢えて聞くか?」
 キリークが、ソウルイーターをゆるりと構えながら、眼前の3名を見据える。
今回の戦争の引き金となった主犯格…エリス=シュヴァルツァー。ミルズ=グラハード。オスト博士の3名だ。
 「お前達をここで殺す。」
 「きひっ…なぜ?なぜじゃ!?ワシの長年の研究がようやく形になったというのに…
 シュヴァルツァーと戦いたいという欲求不満なら、本人にぶつけろ!ワシは関係ない!」
 「そ…その通りだ!」
狼狽えるオスト博士と、ミルズ=グラハードを侮蔑を込めた眼で見つめるシュヴァルツァー。
 (フン…所詮は、本国からも十カ国連合の幹部から疎まれ、左遷された三流か…)
 「シュ…シュヴァルツァー!早くキリークを止めろ!
 私が殺されれば、我ら軍部の指揮系統が混乱し空中分解することんなる…は…早く。」
 「クッククク…だから貴様も、貴様の父もは一流になれんのだ、ミルズ=グラハード。
 十カ国連合が、貴様の自己中で傲慢な態度が気に入らんと言って殺しの依頼を入れただけある。」
 「なっ…なぜ…そこで父の名を出す…?十カ国連合だと…父が暗殺されたのも…まさか…」
 「フン…察しがついたか?貴様の父は政治家の腕は三流だったが、剣の腕は一流だった。
 お前は、俺を楽しませてくれるんだろうな?クククッ…」
 「お前が…キリークお前が、十カ国連合の依頼で父を殺したのか!」
 さっきの狼狽えぶりから一変し、怒りに我を忘れキリークに襲いかかろうとするのをシュヴァルツァーが
止める。
 「よしなさい。あなたでは、キリークに殺されるだけよ。
 …それより当初の予定通り、もうすぐくるお客様を迎えにあがりなさい。」
 「しかし…!」
 「聞こえないの?」
 シュヴァルツァーに凄まれ、息を飲みながら渋々従おうとするミルズに、ニィ…と哂いスッと手を向けると
掌に生み出した、闇の力をミルズに与える。
 「この…溢れ出る力は…!?」
 「貴方には、BLACK BIRD隊の全ての能力を使えるようにしてあげたわ。さあ、行きなさい…」
 「きひっ…それじゃワシも一緒に…ぎひゃ!?」
 シュヴァルツァーの開けた黒穴に吸い込まれるように消えるミルズ=グラハードの後を追おうとする
オスト博士の背中が切り裂かれる。
その背中から、死神の形をとった黒炎が吹き出し悲鳴をあげながらオスト博士が悲鳴をあげながら転げまわる。
カシーン…と博士のつけていたドッグタグがタイルの上に跳ね落ちるのと同時に完全に燃え尽きていた。
 「…さあ次は貴様だ、シュヴァルツァー。」
 ニィ…と獣めいた笑みを浮かべ、シュヴァルツァーが嗤った。


坑道エリア2…

 ズズンッ…坑道全体を揺らす振動が続く中、行く手を邪魔する軍部のメンバーはおろか、おそらくここで
生産、製造されたか…かつてのパイオニア1で活動してたのであろう各種機械生命体を倒しながら
エリスとミミは、先を進んでいく…。
 「邪魔をするな!」
 20体に及ぶギルナッチの放つビーム弾を弾き、砕の一撃で粉砕し活路を開く。
しかし、次の部屋を閉ざしているシャッターの前で2人は動きを止めたのであった。
 「お姉ちゃん!このフォトンプレッシャーは…」
 「うん…この先に…シュヴァルツァーとキリークがいる。」
 「いくよ!」
 ズズンッ…
突入を決意したと同時に、今まで以上の激震と共に、一瞬にして沈黙が訪れたのである。
 「え…?」
 振り上げた封印ノダチのまま、目の前のシャッターがズタズタの引き裂かれ暗闇に包まれた奥の室内の
様子が、こちら側の室内の明かりでうっすらと見える。
 (なんだこれは…いや、これは見たことあるね。たしか…)
 「お姉ちゃん…これ…なに…カプセル…?」
 息を飲み、無言で暗闇の室内へと侵入を試みる2人。
周囲に気を配り、わずかなフォトンの揺らぎさえもないのを感知し終わると、ミミの手の上にちいさなフォイエの
炎の明かりを灯し、現状を認識したのであった。
 「これは…」
 エリスがかつて見た、ソロルシリーズと同じ培養液に満たされていたであろうカプセルの群れ…。
そして、壁には先ほどの凄まじい衝撃によってであろう、壁とタイルに走る裂傷の数々…。
 「お姉ちゃん…このカプセルの番号1096で止まってる…」
 「………」
 ふむっ…と考えながら室内の中央あたりに戻ってくると、カシンッ…と何か金属音がするものが足にあたり
しゃがみながら、取り上げるとそこには…
 「オスト・ハイル博士のタグか…」
 「ということは、先ほどまで、オスト博士と、シュヴァルツァー、キリークがここにいた…
 先ほどの衝撃から、何か仲間割れが起きた…?」
 「でも、シュヴァルツァーとキリークが居ないのが気になるね…
 共倒れになった…は、さすがにないよね。」
 「…そだね。まだ残滓ともいえる狂気を帯びたフォトンが奥にいる。」
 中央管理室と掲げられた無傷の標識を見上げながら、エリスとミミは武器を握り締め先に進もうとした時
ズズズズ…と鳴動する音と共に、中央管理室の扉が開いた。


坑道エリア最奥…中央管理室

 「なっ…!?」
 エリスとミミは、ミルズ=グラハードの横に立つ人物の姿に動揺し次の言葉が出てこなかった…。
クククッ…と、さも面白そうに2人を見る。
 「な…なんで…」
 「うそ…」
 「フフフッ…久々の父親との再開に感動で声が出ないか?
 おい、ロイド。7年ぶりの再開だ…たっぷりと遊んでやれ。」
 くいっ…と顎で指図すると、ロイド=シンフォニアが、ゆっくりとギコちなく人形めいたカクカクとした
動きで、前に歩き始める。
だがその顔には、かつての優しい父の面影はなく左目の位置にはめ込まれたマグの様な眼帯…
そして禍々しい印象を放ちながら、脈打つ黒々とした刺青のようなものが全身を覆っていたのである。
その刺青のようなものは、身体全体を覆う外骨格のような寄生防具から発生しているのが目に取れた。
 「グルルル…ガアアアアアッ」
 獣の様な咆哮を上げ、先ほどの人形めいた動きから一変し獣の如き俊敏さで一気に間合いを詰める。
咄嗟に防御態勢を取るエリスの封印ノダチを、左手のサンゲで打ち上げ右手のヤシャで袈裟懸けに斬った。
エリスが痛みを感じる前に、返す刀でエリスの両腕を切断し蹴り飛ばす。
その反動を利用して、ミミに接近して膝蹴りで、腹部に一撃を加え身体がくの字に曲がった態勢の瞬間
後頭部の頚椎に、右肘鉄を加え昏倒させた。
 「グゥゥ…なんで…父さん…」
 激痛で気も失えない仰向けに倒れるエリスに、ゆっくりと近づき右足を腹部に乗せ、ヤシャを喉元に
向ける…その瞬間、エリスは理解したのである。
かつての父ではない…父である事はたしかなのだが…父の姿をしたナニかになっている。
 「………」
 驚愕に目を見開くエリスを、何も映さぬ瞳が冷酷に射止める。
そのまま、エリスと父ロイドが互いに視線を外せぬまま動けないまま数瞬…
 「ロイド…そのままエリスを離すなよ。もうすぐ、全ての客が揃う…」
 (え…?)
 怪訝な表情のエリスを尻目に、ミルズ=グラハードが指を鳴らす。
ゴゴゴゴ…
 大音量を立て坑道エリア1を支えてきたフロアが崩壊し、K's達とBLACK BARD隊全てがパイオニア2に
落ちてきたのであった。
 「さあ…始まるぞ…第三次MOTHER計画…そして、大戦争の始まりだ!」
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