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Bland New Tea☆Time♪

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このページは、管理人が書いたPSO小説となります。
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Phantasy Star Online2 Lost Chronicle pso-novel

惑星リリーパ外伝「プロミス・オーダー」(承)
  コッコッコッ……
頭部を何かが叩く振動を感知し、OS(オペレーティングシステム)が起動を開始する。
 【オペレーションシステム…頭部への振動を感知…スリープモードを解除…▼
  エネルギー残量計測開始…残量5%…▼
  残り起動時間…10分…▼
  省エネルギーモードに切り替え…開始…▼
  カメラアイの起動を停止…▼
  音声デバイスの起動…開始…▼
  省エネルギーモード開始…完了…▼
  前回の起動より168時間38分経過…▼】
 なんということだ。
落下からの衝突で全身がバラバラになってから、すでに7日間も立っていたのだのある。
おまけにエネルギー供給のためのヘッドパーツのフォトンジェネレーターも故障してしまっていたのだ。
これでは万事休すだ…と思いながらも、先ほどの振動理由に思考を振り向ける。
なるほど…さっきから頭部を頭部を叩きながら、周囲を回る音があまりに小さいのに気付いた。
オレの様な機械で出来たキャスト特有の重量感ある音ではない。
ヒューマンやニューマンのそれとも違う。
これは、小動物の足音だ。
 「リリリッ?」
 「りー…」
 声が聞こえる。
この小動物が話声であろうか。
言語体系が抑揚や音程の高さによる単語だということが、伺いしれた。
複数固体が群れで存在し、会話によるコミュニケーションを測っている。
ということは、この小動物……いや彼らは我々以下…もしくは同等程度の知能があると言うことである。
 それだけではない。
おそらく彼らにとって未知の存在である、オレのヘッドパーツに興味を持っている。
驚いた事に転がしたり、接続部分についた砂などを綺麗に落とし話しあっているのだ。
 それはまさに僥倖である。
彼らには、知能ではなく知識をも備わっている証左でしかないのである。
コミュニケーションをとれれば、助かる見込みは格段に跳ね上がる。
希望はあるのだ!


 『…こんにちは』
 「リィーーーー!?」
 脱兎といった動きで彼らはオレの頭部を落とし、岩陰に隠れる音が聞こえる。
片耳が折れた小さな一匹が逃げ遅れたのか、激しく転ぶ音が聞こえる。
 「りいいいいいいいいいいい!」
 泣き叫ぶ声をあげ、仲間に助けを求める声が響き渡る。
彼らは知能と知識を併せ持つが、非常に臆病で繊細なのであろう。
怯えさせないように、できるだけ優しい声音で話しかける事にした。
 『驚かせてすまない。君達に危害を加える気はない。
 というよりご覧の通り、身動き一つできないんだ。
 オレは君達と、仲良くなりたい。
 しかしオレは動けないし…エネルギー……残量も残り少…ない。
 頼む…オレ…助…け…欲…し…』
 残エネルギーを、カメラアイ起動に回し、空中に赤色のERROR表示がでている全身図と
ジョイント部分への接続方法を表示させて、エネルギー残量が1%表示になった。
最後に見たのは、さきほど倒れていたのあろう長い片耳が折れた灰色の毛並みとお腹が真っ白になっている
30cmほどの毛玉と見違えるほどの小動物の姿であった。
なるほど、群れの中で小さいのを見ると子供か…と思いながらエネルギーが切れたのであった。


惑星リリーパ…リリーパ拠点…

 【オペレーションシステム…再起動開始…▼
  ボディー+アーム+レッグパーツ…接続確認完了…▼
  フォトンジェネレーター…異常発生…▼
  サブジェネレーター…起動開始…▼
  エネルギー残量計測開始…残量25%…▼
  残り起動時間…3時間30分…▼
  ハンタープログラム…起動完了…▼
  前回の起動より72時間経過…▼】
 ヴォン…という起動音と共に、オレは目を覚ました。
球体間接に異常がないか確認するため細部を精査する同時に稼動実験を試みる。
ゆっくりと体を動かしつつ、各パーツに損傷がないか確認するが…
ところどころ大きく傷つきパーツの外装がサビついている箇所がある。
それよりも、驚いた事実があったのである。
大きく穴が開いていたのだろうか、見知らぬパーツで溶接してあったのだ。
 その溶接されたパーツがなんであるのか…一目で気付いた。
彼ら…耳長の小動物と共に活動する、ロボットの存在…「機甲種」とでも呼ぶべき存在。
壊れた機甲種の外装部を利用し、オレの体を直してくれたようなのだ。
それだけではない…球体間接から見れるのは、損傷した動力パイプも取り替えられていたのである。
 「りり?」
 「リー!」
 オレが動き出したのを確認したのか、近くでオレのパーツを溶接していた小動物達が気付いた。
大声をあげると、どこからか出てきたのかワラワラと集まってきた。
 「りっりっ♪」
 ペシペシッとボディを触りながら、笑顔で語りかけてきている片耳が折れた子がいた。
ああ…彼がオレを助けてくれたのだと即気付くことができた。
 『ああ…君が助けてくれたのだな。ありがとう。』
 「りー♪」
 頭が下げると、小さな子はさらに笑顔で頷いたのである。
そこでオレは、初めて気付いたのである。
彼らは「単一言語」で会話をしながら抑揚と表情、体の動きを合わせて会話を成立させているのだ。
 さらに幸運な事がある。
体の動きで表現する…いわゆるボディーランゲージ…思い出した。
オレ達アークスが使うロビーアクションと彼らのボディーランゲージは同一であるという事である。
これは偶然なのか…異種間で、肉体言語が通じるという奇跡だというべきなのか。
 無数の小動物がオレの身体にさわったり、よじ登ったり色々されながら考えていると…
(…かわいすぎやしないか。)
 細かい事を考えるより、彼らとの天国を楽しみたい欲求が強くなってきた。
それからしばらくすると、マツゲとヒゲが地につきそうなほど伸びた老いた小動物が現れた。
 「リィィー!」
 「リリリ!」
 わちゃわちゃと群がっていた彼らが即座に飛びのき、左右に綺麗に並びなおしたのである。
なるほど…この老小動物こそがこの集落を治める「長老」なのであろう。
頭上の片耳が折れた子供を降ろしながら、長老に挨拶する。
 『この度はお助け頂きありがとうございます。
 そればかりではなく、身体をも修理させてもらい一命を取り留めました。』
 「リッ…」
 一度頷き、近づきながらオレの身体を触り始めた。
さまざまな角度で観察し、胸部にあいた致命的な傷…。
メインフォトンジェネレーターの破損に、当然目がいくのは当然であった。
 『ああ…メインフォトンジェネーターですか。』
 彼らの技術では作成不可能であったのか…それともオレを不安材料として考えているのか。
長老の瞳は、鋭いながらも見定める様にオレを見つめてきた。
彼らの不安を拭うためにも、そしてオレ自身のためにも説明するしか方法はない。
 『…順番を追って説明します。 オレの名前は………なんだ?なぜだ…思い出せない……』
頭を抱え混乱する、記憶データが破損しているのである。
断片的なデータから状況を整理しながら、説明するしかなかった。
 『…記憶データが飛んでいるから、断片的に残っている映像データを交えながら説明させてもらいます。
 まずは…オレは惑星航行船団オラクルに、新惑星探索の任務に就くアークスとして在籍しており、
 第395番船エプシロン号のU+03B5惑星探索小隊アルファチームに所属しています。』
映像を驚きながらも、興味深そうに見つめる彼らを確認し、さらに話を進める。
 『…オレ達アルファチームは、我々の言葉で惑星リリーパと名づけた新惑星…つまりこの星の調査に
 訪れることになったのです。
 そして不運な事に原因不明の調査船の爆発にあい、空中分解する中オレ達は空に放り出されたのです。
 乗組員は総勢26名…ヒューマン15名、ニューマン10名、そして隊長であるオレ…キャスト1名。』
そう映像を再生させながら、部分的に修復できた記憶が思い出せてきたのだ。
彼らにはまだ少年少女とよんでいい若いものもいれば、結婚していた者もいた。
もうすぐ子供が生まれるんだ…と言っていた者も思い出してきた。
 『彼らがもし生きているならば、救難信号を出しているはずです。
 彼らを助けるために行きたいのですが…今のオレには無理なんです。』
胸の故障したフォトンジェネレーターを触りながら、絶望するしかなかった。
 『助けにいく途中で、フォトンエネルギーが切れるのは確実。
 フォトンジェネレーター修理さえあれば…いや無理なら、サブフォトンジェネレーターの容量を増やす
 外部装甲を作り出せれば!
 長老…ご迷惑を承知で申しますが、フォトンジェネレーターの作成が完了するまでここに置いて
 もらえないでしょうか!』
仲間を助けたい一心で頭を地につけ、懇願する。
ざわざわ…と彼らはそれぞれ主張しあい、しばらく話し合いが続いた。
それを聞いていた長老の一言で、全ては決まった。
 「リッ!」
 頷くと、こちらの目を見つめながら胸を叩き、了承してくれた。
彼らは…なんという心の優しさと懐の深さを兼ね備えているのだろうか…
心より感謝するしかなかった。
 「お心遣い感謝いたします。
 ジェネレーター完成までの間ですが、お役に立てる事があれば仰ってください。」
 「リリッ!」
それから、彼らとの共同生活が始まる事になるのであった。
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